clGetEventInfo
提供: Tommy6
cl_int clGetEventInfo (cl_event event, cl_event_info param_name, size_t param_value_size, void *param_value, size_t *param_value_size_ret)
イベントオブジェクトについての情報を取得します。
パラメータ
- event
- 有効なイベントオブジェクトを指定します。
- param_name
- 取得する情報を指定します。下記の表にある定数からひとつ選んで指定できます。
- param_value
- 下記の表にしたがって param_name に指定した情報についての値が返されるメモリ空間へのポインタです。NULL の場合は無視されます。
- param_value_size
- param_value が指すメモリのサイズをバイトで指定します。このサイズは、下記の表で示されている戻り値型のサイズ以上でなければなりません。
- param_value_size_ret
- param_value にコピーされるデータの実際のサイズをバイトで返します。NULL の場合は無視されます。
取得できる情報
param_name で指定できる情報およびこれに対応して param_value に返される情報を以下の表に示しています。
1.1 : OpenCL 1.1で追加
cl_event_info | 戻り値型 | 解説 |
---|---|---|
CL_EVENT_COMMAND_QUEUE | cl_command_queue | event と関連付けられたコマンドキューを返します。ユーザイベントオブジェクトについては NULL が返されます。 |
CL_EVENT_CONTEXT | cl_context | event と関連付けられたOpenCLコンテキストを返します。 |
CL_EVENT_COMMAND_TYPE | cl_command_type | event と関連付けられたコマンドのタイプを返します。以下の値のうちひとつが返されます。
|
CL_EVENT_COMMAND_EXECUTION_STATUS | cl_int | event と関連付けられたコマンドの実行状態を返します。以下の値のうちひとつが返されます。
このほかに、負の整数値のエラーコードが返されることがあります(問題のあるメモリアクセスなどでコマンドが異常終了したときなど)。このエラーコードには、プラットフォームあるいはランタイムAPIが戻り値として返すもしくは errcode_ret に返す値と同様のエラーコードが返されます。 |
CL_EVENT_REFERENCE_COUNT[1] | cl_uint | event の参照カウントを返します。 |
エラー
実行が成功した場合、clGetEventInfo は CL_SUCCESS を返します。そうでない場合は以下のエラーのうちひとつを返します。
- CL_INVALID_EVENT - event が有効なイベントオブジェクトでないとき。
- CL_INVALID_VALUE - param_name がサポートされている値でない、あるいは、param_value_size で指定されたサイズが上記の表で指定されている戻り値型のサイズより小さくかつ param_value が NULL でないとき。
- CL_INVALID_VALUE - param_name で指定した event についての情報が取得できないとき。
- CL_OUT_OF_RESOURCES - デバイス上でのリソース確保に失敗したとき。
- CL_OUT_OF_HOST_MEMORY - ホスト上でのリソース確保に失敗したとき。
変更記録
- OpenCL 1.1
- param_name に指定できる値として CL_EVENT_CONTEXT が追加
脚注
- ↑ 返された参照カウントの値はすぐに古くなるものと考えるべきです。アプリケーションでの一般的な使用には向いていません。この機能はメモリリークを検出するために提供されています。